スローコミュニケーションプロジェクト(スロコミュ)について

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コミュニケーションに「ゆとり」を。
誰もが歓迎される社会へ。

スローコミュニケーションプロジェクトは、コミュニケーションの課題に向き合います。「スロー」とは、「こころのゆとり」のこと。人と人が接するときに生まれる障壁を取り除き、生きづらさを抱えるすべての人が、自分のこころに正直に生き、ありのままで参画できる社会を目指す取り組みです。

体験による他者理解を促し、参画しやすい〈環境〉を創るとともに、当事者自身が自分の気持ちや願望を言語化し、発信する〈勇気〉を引き出す。両輪の取り組みを行なっています。

スローコミュニケーションが目指す世界観とは

Slow Communication WAY

コミュニケーションは居場所を創るもの。例えば、見知らぬ人ばかりの場所で、誰かに話しかけてもらえただけで「ここにいていいんだ」と安堵し、自分の存在を感じられた経験もあるのではないでしょうか。コミュニケーションは人が人として生きるために欠かせないもの。

スローコミュニケーションプロジェクトが大切にしている姿勢や価値観、目指すものを「Slow Communication WAY」として表しました。

01

CREATE CULTURE

文化づくり・
まちづくり

スローコミュニケーションは、まちづくり。コミュニケーションバリアを解消した先には、「誰もが自分のこころのままに生きられる社会」「誰もが歓迎される社会」を描いています。「どうせわたしなんて」という諦めの土壌から「わたしだからできる」というワクワクの土壌へ。わたしたちは、社会構造を変える挑戦をしています。

02

BEYOND COMMUNICATION

人をつなぎ、
越境する

言語の壁や性別、障害の有無といったカテゴライズ。この社会は、あらゆる特性の人たちが存在するにもかかわらず、それらはタグ付けされ、分断されています。スローコミュニケーションは、越境コミュニケーション。今いる場所から一歩外へ。他者を想像し、理解を一歩進めよう。

03

WITH ALL / WITH LOCALS

すべての人・まちとともに活動する

スローコミュニケーションの合言葉は「地域とともに」。「ひと・まち・コミュニケーション」スローコミュニケーションの実現には、その一つも欠けてはいけない。“地域とともに”、人と関わり、巻き込み、変えていく。わたしたちはその旗振り役として、情熱とワクワクを持って進みます。

04

FACE MIND

「意識」を変え「社会」を変える

まちの変化は一人の「意識」からはじまる。一人の力は小さくても、その“一人”が集まれば大きな動きになっていく。「誰かの問題」を「わたしの問題(=ジブンゴト)」に。その変化の一歩目は「体験」により「気づきスイッチ」を入れることにあると考えています。たくさんの「誰かの問題」がイノベーションを生み、社会を変えていきます。

05

NON-VERBAL COMMUNICATION

「言葉だけで伝える」から「共感から伝わる」対話へ

その言葉は、本当に「伝わっている」か? 言葉やモノを介して一方向に「伝える」ことが「伝わる」ことではありません。大切なのは、今そこにある気持ちや必要な情報が、正しく相手に伝わっているか。ボディランゲージだって立派なコミュニケーションです。わたしたちは形に囚われることなく、本質を考え続けます。

※ノンバーバルコミュニケーション(非言語コミュニケーション)

Message

那須かおり

一般社団法人4Hearts代表
那須かおり

私たち4Heartsは、地域や社会を巻き込みながら、コミュニケーションに革命を起こしていきます。

私は生まれつき耳が聞こえません。当時、手話が禁止されていた国の政策の影響で、口話教育で育ちました。手話も高校生の時に覚えたものの、聞こえない人の世界にも、聞こえる人の世界にも入れず、狭間を生きてきました。
しかし、狭間を生きたからこそ、多様な人々が抱える曖昧さを理解できるようになりました。

私たちは「情報コミュニケーションから誰ひとり取り残さない社会」を目指しています。

「情報コミュニケーションバリア」は聴覚障害だけの課題ではありません。言語障害、視覚障害、発達障害、高齢者、子ども、言語的マイノリティ、人と話す事が得意でない人など、多くの人々にとって課題となっています。
しかしながら、社会的課題として目に見える形ではないため、取り上げられることがありませんでした。
そこで、4Heartsは『スローコミュニケーションプロジェクト』を提唱しました。

「スロー」とは、相手の事情を一歩想像する「こころのゆとり」。
人やフィールドを越えて心でつながる「越境コミュニケーション」をしていこうという取り組みです。

『スローコミュニケーションプロジェクト』を広めることで、社会の風潮や意識を変え、テクノロジーなどの活用もしながら誰もが勇気を出して社会参画できるような未来を築いていきます。

「4Hearts」団体名に込められた想い

数字の「4」は、「地域」「行政」「企業」「情報コミュニケーションバリアを感じている当事者」が、それぞれ異なる立場にあるが、共に協力して「バリアのない社会」を目指すことを表現しています。

また、団体名を「MIND」として、「minority」「Inclusion」「normalization」「diversity」の頭文字を表しています。社会的にマイノリティである人々が包摂的に地域を巻きこんでいることが当たり前になるような事業に取り組んでいます。

また、「4Hearts」は「for Heart」と似た発音を持ち、団体名に「心を伝え合おう」という意味も込められています。つまり、地域や社会に貢献するために、心を合わせて取り組んでいることを表現しています。

以上のように、「4Hearts」は、地域・行政・企業・当事者が協力し、マイノリティを含めた多様性が受け入れられ、心を合わせて取り組むことで、バリアのない社会を目指す団体です。